# ス ト レ ス
#カイ



眠い。

ここ、うるさい。




いつのまにかよってくるサセン達。



押すんじゃねえよ

もみくちゃにすんなよ





ーーーーードンッ




「いった………っ」





腰に衝撃が走る。

サセンがぶつかってきたんや。



思わず倒れこんで立てない俺に、
ここぞとばかりに群がるサセン達。





「誰かっ…助けて…」





もみくちゃにされて、
痛くて、もうダメだと思った時
ふいに俺の体が浮いた。





「カイ!!」


「ベク………」





腰に手を回して、立たせてくれるベク。






でも、
その途端聞こえてきた声に耳を疑った。




「ベクオッパじゃま〜」

「カイ撮らないといけないのに〜」





途端に、キュッと強張る腰の手。

ベクは涙と怒りをこらえながら
ゆっくり歩いていってくれた。




もし俺が元気やったらこいつら全員
ぶっとばしたいんやけど。




ベクに何言うてくれてんの……?

  


「……べ、」

「カイ。良いから行こう」





ああ、ベク、どうかこらえないで


< 4 / 8 >

この作品をシェア

pagetop