【1周年記念】好き、大好き。

……なんだ、私が、自惚れてただけなのね。

馬鹿、ね。

湊は、優しいし、格好いいから。

彼女が居たって可笑しくないもの。

湊にとって、私はただの“友達”だけなのね。

もしかしたら……。

なんて、考えていた私が恥ずかしい。

私は顔に、心に冷水をかけられたようだった。



「奈都、良い?」

皆、ゾロゾロと帰っていくなか。

「ええ。」

真面目な顔で教室を出た。


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