だれにもみつからないところへ。

45日目。

私は病院にいた。
ネットで調べた、街中にある産婦人科。

あれから、幾日待っても生理は来なかったのだ。


アルバイトで貯めたお金を使って、泣きそうになりながら、電話をして、今に至る。

この間、ひーくんとは連絡を取っていなかった。
取れなかった。
考え方の違う人の意見を聞きたくなかった。

名前を呼ばれ、検査をし。
診察室に再び呼ばれた。



「陰性ですよ」

その瞬間、私は身体が崩れ落ちそうになった。
涙こそ出なかったが、全身の緊張が一気に解けた。

ただ、先生の話では、ストレスがかかり、細菌が繁殖してしまっているとのことだった。

薬を貰い、私はこの時、薄く決意をしていた。



ーーひーくんと、別れよう。