for you …
夜中、葵のナースコールが鳴ったと知らされた。

病室へ駆け付けると、葵が苦しそうに見つめてくる。  


「やっぱり、、、颯がく、る、、んだ。
ゴホッ、、、ゴホッ、、、

ごめんね、、、よ、呼ぶつもりじゃなか、、ったの。
苦しくて、、、き、、気付いたら、ナースコール押してた。体が、痛くて、、、」


ちゃんと、言葉にならない葵を見て
何かが込み上げてくる。   

俺はただ、葵の側に座り背中を擦った。
少しでも体の痛みが取れれば、、、そう思って。
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