金魚の恋
ちょっと間があってから、
「うん、入ってく。汗臭いの、嫌だもんネ。お母さんのバスタオル、貸してねえ」
と、kazukoの明るい声が返ってきた。

正直のところ、ビビった。すぐ返事が返って来ないもんだからさ、あちゃあ、失敗したあ…ってね。
でもさぁ、なんで母親のバスタオルなんだ? そんなこと一々断らなくても、俺のは貸さないよ。
女どものタオルにするに決まってる。

あとでさ、妹に聞いたんだよ。
「yukariんとこで風呂に入った時、誰のタオルを借りた?」
そしたら、
「そんなのyukariのに決まってるよ。なんで、そんなこと聞くの? なんかエッチなこと、考えてない」
って、言われちゃった。俺の考え過ぎか?

ここで問題!
kazukoのシャツは、汗でびっしょりです。さあ、どうしたでしょうか?

①俺のを貸した  (*できましたら、太文字表示にして欲しいのですが)
②妹のを貸した
③そのままバスタオル姿

さあ、さあ、さあ、さあ! どうだあ!
えっ?! 分かっちゃった? 俺の気張り方で?
そうなんだよなぁ、俺のを借りてくれたんだよなあ…
もっとも、俺のシャツを脱衣かごに入れておいたからなんだけど。

「おおきいぃ、大っきいぃぃ!」って、大はしゃぎよ、もう。そりゃそうだ。
LLサイズだもんナ。俺にしても、でけえって思いつつ、着てるんだ。
「育ち盛りのあんただから、大きいのでいいの。すぐに買い換えるのは、勿体ないじゃない」
お袋が言うんだぜ。
とに角さ、シャツ一枚で十分って感じ。お尻どころか、ひざぐらいのところまであるもん。
もちろん、ハーフパンツも貸してるぜ。
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