金魚の恋
(四)胎動編
太陽はね、赤くなんかないんです。
太陽はね、白いものなんですよ。
見上げてごらんなさい。
眩しいでしょうが、じっと見つめてごらんなさい。
私の言ってることが本当だ、と、きっと気が付くはずですから。

? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?

yoshiko
読み方によっては、kakoとも、読める。
懐かしいよ、まったく。中学三年生時、机が隣り合った。

まったくの、偶然。
初めて立ち寄った喫茶店に、yoshikoは居た。
ピンクのフレームのメガネをかけた、yoshikoが居た。
同性と明るく談笑している、yoshikoが居た。

「あらあ、久しぶりい! 元気してるう?」
やゃハスキーな艶のある声が、bokuにかけられた。
「えっ?! あ、あぁ…」
口ごもってしまった、boku。
あの頃、君に気が有ったbokuだってこと、yoshikoは知っているだろうか?

「真面目ネ」
それを君に言われると、bokuはうなだれてしまう。
yoshiko
君は真面目じゃない、と言うのかい?
まるで
「そうなの」
「住む世界が、違うわ!」
まるでそう、言いたげだ。

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