愛合傘Ⅱ~出会うことで始まる物語~
淡い色をした夜空と、オレンジ色の街灯。
ただ、車が走る音だけが街を響かす。
そういえば、夜空を眺めたのは久々だ。
この世界は、なんて綺麗なんだろう。
それなのに、空の下は捨てられたゴミだらけ。
なにもしらない?
しらないふりをしている人たちはこの夜空を見上げたことある?
……でも、ダメだよね。
だって、いつかこの世界も滅んでしまうもの。
人々が居なくなったこの世界に片付けることなんて無理でしょう?
私、まだここがいい。
山を壊してまで街を増やしたくない。
道路を広くしても、通らなくなってしまったら…何もないわ。