愛合傘Ⅱ~出会うことで始まる物語~
「それじゃあ、行ってきます。」
「行ってらっしゃい」
母の姉である私のおばさんと新高校である南高へ車で向かった。
片道40分ほどにある南高。
とても大きくて立派な校舎だ。
正門を通り、下駄箱へ向かう。
出席番号32番号。
クラスは4組だった。
「4組?おれも4組!狩野梨々花だよ、よろしく!」
背が高く、ショートカットの髪に前髪を結んだ女の子が声を掛けてくれた。
「花田千尋です、よろしくね。」
クラスは全部で6組まである。