愛合傘Ⅱ~出会うことで始まる物語~



「すばぁーー!」

遠くから甲高い声が聴こえた。

「げっ、」

加嶋君は眉を潜めて背中を向けて行ってしまった。


「すばぁー!」

「るせぇ!くんな!このっ、はっと!」

はっと・・・?

はっとと言われた女の子は加嶋君の腕を掴んだ。


「はっととは失礼な!春だもん。」

「は、てめぇの名前なんぞきいてねぇし。」


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