翼の生えたシンデレラ
しばらくして先程の彼が
階段を駆け下りて戻って来た


「駅員さん
すぐ来てくれるみたいですよ」



「ありがとうございます‼‼」


あたしは深く頭を下げた



「大丈夫です

それより
ベンチ座って待ってて下さい

ずっと片足で立ったままやったら
疲れるでしょ?」



「でも…」



ヒールを拾ってもらうまでは心配で
落ち着いて座ってなんかいられない…



「ほんまに心配せんで大丈夫です!

そろそろ乗客も集まってくるし

そんな一本足で立ってたら
フラミンゴと間違われますよ(笑)」


彼があっけらかんと笑って
あたしは少しほっとした
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