鏡怪潜〜キョウカイセン〜
「じゅ……19?」


その数に、ゾワッと頬を撫でられるような感覚に襲われた。


一体誰がこんなに……と、そう思いながら、恐る恐るメッセージアプリを開くと……。












「影」と書かれた人物から、19件全部のメッセージが送られて来ていたのだ。


影って言うと……影宮さん?


多分そうだと、少し安心してメッセージを開いてみると。








『桐山さん、鏡は見ないで!』


『気付かれてないはずだけど、ナニかが見える!』


『私達が気付いた事を確かめようとしてるのかもしれない!』


『ダメ!どこにいても追ってくる!』


『明日まで生きられるかどうか』


『窓ガラスとか水なんかは大丈夫みたい』












『次は私が殺される!』











「な、何よこれ……」


19件のうち、殆どがパニックになって送ったであろうものだったけど、7件は影宮さんの必死さが伝わって来る。


次は私が殺される……。


大丈夫だと思っていたのに、影宮さんにナニかが迫ってるの?


だとしたら、あの場にいた私の所に来てもおかしくない。


そう考えると……もうすでに、この部屋の中にいそうで、ゾクゾクと、嫌な悪寒に背筋を撫でられた。
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