鏡怪潜〜キョウカイセン〜
影宮さんから連絡があったのは、夕食の前だった。


『鏡の幽霊が音を立てるのは気付いたわ。これからますます大変な事になるわよ。とりあえず明日、いつも通りの時間に登校してくれない?理由は明日話すから』


そんなメッセージが送られてきて、それを読み上げた私は、真弥ちゃんと顔を見合わせた。


「美奈ちゃんは何を調べたんだろうね?学校に来いって事は、調べ物が終わったのかな?」


「だと良いんだけど。でも気になるよね。毎回何かが起こるたびに、大変になるみたいな事を言ってるけど……これ以上何が起こるの?」


私や真弥ちゃんが感じ取れない何かを、影宮さんは感じ取っているのだろう。


一人で調べると言われて、私達に呆れたのかと思ったけど、こうして連絡をくれた。


決して見捨てられたわけではなかったとわかって、安心した。


「んー、まあ、明日になればわかるんじゃない?でも、美奈ちゃんの言う事って、妙に納得しちゃうんだよね。どうしたらあんな事を考えられるんだろ?」


わからないけど、私達とは物の見方が違うんだろうな。


想像力が違うとは感じたけどね。


だけど今はそんな事はどうでも良い。


今日の様子だと、今晩は昨日以上の事が起こりそうな気がするから。
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