銀猫ー最強歌姫の再来ー
ー奏雨side

「いや。高校生くらいつったら、カナぐらいかなーと思ってさ?」

 タクがそう言うと、それに同感とでも言うように、他のメンバーは頷いた。

「あぁ…。何だ。…どうかしらね。私にはそんなの想像つかないわ。」

 奏雨はそう返すのがやっとだった。

 それは、“銀猫”の正体は奏雨だから。

 このニュース速報が出たとき、奏雨は酷く焦っていた。

 (この人達にバレるのも時間の問題かしらね…。)

 でも、本当にバレた時は…?

 彼等は奏雨が自分達を騙したと思い、奏雨を避けるだろうか。
 
 軽蔑するだろうか。

 仲間を…やめさせられるだろうか。

 そう思うと、とても怖くなった。
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