銀猫ー最強歌姫の再来ー
 できれば、ずっとここにいたい…。

 だって、ここは……。

「……っ…×××……。」

 奏雨の小さな呟きは、誰の耳にも届かない…筈。

 奏雨は首もとのネックレスをぎゅっと握りしめ、目を伏せた。

「ごめん、皆。ちょっと、歌ってもいいかな?」

 突然そんな事を言い出した奏雨に、皆は驚いたが、すぐに了承してくれた。

 奏雨は、少し心が不安定な時にはよく歌を歌った。
 
 皆から注目され、少し恥ずかしかったが、奏雨は大きく息を吸った。

「~~~♪~♪~~~♬」

 その歌声は、誰をも魅了する歌声。

 奏雨の歌は、メンバー全員の心を掴んだ。

 
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