銀猫ー最強歌姫の再来ー
 皆はとても驚いたようで、目を見開いたまま固まっている。

「どういうこと…?」

 リクがそう聞いてきたが、そんな質問を奏雨は流した。

 というより、かわした、だろうか。

「まぁ、そんな事より、皆と同じクラスへ行ってもいい?」

「あ、あぁ。分かったよ。そうするように言ってくる。まだ手続きはしてないから良かったよ。」

 そう言って、ルイは部屋を出て行った。

 きっとルイの親に電話でもしに行ったのだろう。

「私は少し、散歩してくるわ。」

「うん。行ってらっしゃい。」

「…行って、きます。」

 蒼が言った言葉に、奏雨はぎこちなく返事をして、部屋を出て行った。
< 34 / 101 >

この作品をシェア

pagetop