銀猫ー最強歌姫の再来ー
 それは人それぞれだ。

 素質があるものが能力を扱える。

 発動条件も人それぞれで、いつ、覚醒するかも分からない。

 その“血”が目覚めなければ、いくら素質のある者でさえ目覚めない事だってある。

 だから…あの人は…。

 途端に、変な事を思い出しそうになり、奏雨は首を横にふった。

 はやく帰らなきゃ…。

 私は細い道を幾つも通り抜け、あの建物への近道を通っていく。

 猫の姿ってラクだ。

 まぁ、銀色だから目立つんだけど。

 路地裏だから大丈夫か。

 見られても問題ない……多分。


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