銀猫ー最強歌姫の再来ー
 だとすれば、下っ端だろうか。

 でも、ルイは何か違和感を感じていた。

 下っ端だったら…「ルイさーん」とか声をかけてくる。

 だったら、誰だろう。

 ドアをゆっくりと開けると…。

 そこには、ずぶ濡れの女がいた。

「…!?」

 この服、この髪、何よりずぶ濡れな事からこの女は先程、木の近くにいた女かと思った。

 だが、ここからあの木まで300メートルはある。

 それを少し目をそらした、その一瞬でここまで来たというのか。

 どう考えても無理な話だ。

 たまたま、似たような女が2人いたってだけだろう。

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