銀猫ー最強歌姫の再来ー
 奏雨がそこまで言うと、奈都が今までの会話が聞こえていたかのように言った。

「あ、佐倉ー。ソイツ、めちゃくちゃ速ぇからお前も本気で走れよー。」

 そんな奈都の言葉に、ルイは一度、訝しげに奏雨を見たが、すぐに了承してくれた。

「……分かった。それじゃ、やるか。」

 すると、他の生徒達が歓声を上げた。

「よーし、やったれルイ!」

「カナに大差つけてやれー!」

 ……その声の主の殆どが蒼とタクだったけれど。

 当の本人は流しているようだった。
 
「よーし、準備出来たぞー。2人とも、位置付けよ。」

「はい。」

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