私の身体と心
「俺は侑希しか考えられないんだけど。会社を引き受けていくのに、侑希がそばにいてくれたらきっと頑張れる。社長職なんて周りは敵だらけだ。侑希に一番の味方でいてほしい。」

「でも私なんかが…。」

「俺が社長になる事で、侑希が結婚を出来ないと言うなら、俺は社長になんてならない。」

「それは…。」

「社長になるより、侑希と結婚したい。」

そう言うと、恭弥は私を抱き寄せた。

「当たり前に親父の跡を継ぐもんだと思ってた。でも今は、侑希の方が大事。」

私を安心させるためか、とても優しい表情を私に向ける彼。

「でも帰国して、慌ててスマホを見ても、侑希のメールはたったの一件。着信もない。しかも文面は、-どうしてるの?-ってただ一言。俺は侑希にとって何なんだろうって思ったよ。かなりへこんで慌てて連絡取っても連絡が付かない。おまけに友達と酒飲んでるって…。」

「違うよ。仕事が忙しいと思って、連絡はあまりしちゃいけないと思って。今日は私をほったらかしの恋人の話を聞いてもらっていたんだから。私なりに悩んでいたんだよ。」

私は彼を睨んだ。
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