私の身体と心
「高そうだね~。」

なんてごく普通の家庭ならではの会話。

「とりあえず、行こうか。」

三人でおどおどしながら入口に入る。

「高橋様でございますか?佐野様はすでにお着きですので、案内させて頂きますね。」

どうも女将らしき人が出て来て、にっこりと笑う。

その後を恐る恐る着いていく。

「ここですよ。」

そう言われると、中へ通される。

そこには恭弥さんと彼のご両親が居て、早速立ち上がって迎えてくれる。

挨拶もそこそこに、食事が運ばれてきた。

「恭弥の言う通りだわ。良い雰囲気の漂うご家族だわ。」

嬉しそうに恭弥さんのお母さんが笑う。

「妻は、これでもかなり人を見る目が有りましてね。こういう仕事をしていると、なかなか人も信用できません。でも妻が大丈夫という人は、本当に信頼がおける方が多いんです。だからいろいろと仕事上の相談も乗ってもらってます。」
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