私の身体と心
父親同士は、残ったビールで乾杯をし直している。

もしかして、これは恭弥に丸め込まれている?

結婚もまだ先で、挨拶だけだったはずじゃ…?

その私の様子を見て、恭弥はニヤッと笑った。

「ここまで来たら、早く進めたいに決まっているだろう。」

やられた!

確かに私がはっきりしなかったのも悪いけど。

この日はお互いの両親を送る為、この場で別れた。

明日が日曜日なので、私は実家まで両親を車で送る。

「久しぶりに楽しい食事だったな。」

お父さんはほろ酔い気分で言った。

「恭弥さんもいろいろ考えているみたいね。良い人じゃないの。」

お母さんもニコニコだ。

「どんどん追い込まれてるみたい。話が早く進み過ぎて、私一人置いてきぼりの気分だわ。」
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