私の身体と心
メールでは説明のしようがなくてあまり話さなかったけど、会うようになってから、彼は私の特殊な仕事を珍しがって、よく聞いてくる。

当然社内秘の話は出来ないけれど。

「なあ、今日こそ飲みに行かない?」

村木が誘ってくるのは、いつもの事だ。

「行かない。」

基本、誰かと私は飲みに行かない。

「お前は、入社してからずっとそうだよな。もう俺達入社して何年たつんだ?」

「私じゃなくても、村木なら誰でも相手してくれるでしょ?」

そんな村木を軽くいなす。

「同期でこれだけ砕けてしゃべれる女って、お前だけだぜ。」

この辺の会話もいつも通り。

私はデスクまで来ると、パソコンを立ちあげた。

「村木、侑希はどれだけ誘っても無理だよ。私とだって行かないのよ。無理無理。」

同じく同期の聡美が笑っている。
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