私の身体と心
「私、体質的にお酒に強いみたいでさ。私のペースで飲んでると、それに合わせて飲む相手が大体潰れちゃうのよ。それを介抱するのが大変だから、お酒は一緒に飲みに行きたくないの。介抱しても覚えられてないか、お酒の強い私のイメージだけ残るみたいで、後味も悪いしね。学生の頃から、そんな感じだったから、もう飲みには誰とも出かけない事にしたの。人間関係をこじらせたくないから。」

さらっと話したが、本当は…。

私の胸の奥が痛い。

嫌な事はなかなか忘れられないものだ。

私は頬杖をついて、村木を見る。

「村木も無理してない?まだ意識がしっかりしているうちに帰ろうよ。」

「お前、俺より飲んでるよな。」

「お酒は好きなんだ。でも意識を飛ばした事はまだないのよ。」

「じゃあ、意識があるうちに言うぞ。お前、俺と付き合わない?」

ん?今何て言いました?

「かなり酔いが回ってるみたいだけど、大丈夫?」

私は心配そうに村木を見る。

「俺はまだ酔ってないぞ。ねぇ、俺と付き合わない?」

同じ言葉を繰り返す村木。
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