私の身体と心
私は本当に自分の事を話さない人間だったんだなと、気が付かされた。

この分だと、恭弥さんにも私という人間がどう伝わっているんだろう。

まあ、彼はそんな事も気にしていないかもしれない。

ただのセフレの関係なんだし。

そんな事をぼんやり考えていると、スマホが震えた。

「えっ?早くない?」

それは彼からのメール。

あの日から2週間しか経っていない。

何の用だろう。

恐る恐るメールを見る。

-今週会えない?- 

いつもと変わらないメールの内容に、私は笑ってしまった。

あれから悩んでいた私を吹き飛ばしてしまうあまりに簡単なメール。

でもそのすぐ後に入ったメールに私は硬直してしまった。

-ねぇ、お酒でも飲みに行かない?-
< 51 / 141 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop