私の身体と心
「一晩中侑希を抱きたいから。俺、おかしい事言ってる?こないだは逃げられちゃったからな。朝、侑希におはようって言いたかったのに。」

珍しくほんのりと顔を赤くする彼は、酔っているせいか何だか可愛い。

「ねぇ、ダメなの?」

店の外へ出ると、ぐっと私を引き寄せる。

確かに夜が遅い以外、私には断る理由がない。

「侑希の家はどっち?」

私の手を引きながら、きょろきょろする彼。

もう、しょうがない、明日が心配だけど、彼に付きあいますか。

私は繋がれている彼の手をぎゅっと引っ張ると、自分の家に向かって歩き出した。

「ここで待ってて。寝ないでよ。」

私は自分のアパートの前の公園のベンチに彼を座らせた。

「家まで連れてってよ。」

「ダメ。」

「どうして。」
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