私の身体と心
私は微笑む。

「こないだはその必要があったって事?」

「うん。自分が勘違いしそうだったから。恭弥にこれ以上のめり込んだら、セフレでもいられないと思ったから。」

本当にあの時は必死だったんだから。

恭弥は私をぐっと抱きしめた。

「もう離さないよ。今日と明日の休みで、お互いの事をもっと知ろう。」

私達は、長い長いキスをした。

その後ゆっくりとした後、彼といろいろな事を話した。

彼は有名家電メーカーの海外事業部の課長を務めているという事だった。

それで頻繁に海外出張があるらしい。

「今はアジアの工場に、何かトラブルが有ると出かける事が多いかな。」

「凄いのね。」

私は溜息をつく。

「そういう侑希だって留学していたんだろう?」

「ボストンに居たの。正直、学校に戻る必要がなければ、あのままあっちで就職したかったわ。向こうでは他人に干渉しないから、そんな雰囲気が好きだった。」
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