傘をどうぞ。
空を見上げても、もう雨が降る気配はない。

それが分かると新鮮な気持ちすら吹き飛んでしまい、ため息をついてしまった。

「はぁ…」

もうとっくに水溜りなど乾いてしまった路地の入口に足を踏み入れる

雨が降らないから落ち込む奴なんて、この世界で僕くらいしかいないだろう。

やっぱり、少し変わっているのか。

ただ、独りになりたいと思うことは周りとズレているのかな。
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