傘をどうぞ。
家はもう見えていた残り数メートルほど。

恐怖から逃れられるという少しの安心感に油断して、足元の小石につまづき派手に転んでしまった。

手のひらと膝から流れる『僕の血』。

「うわあぁぁぁぁあっっ!!!!!」

怖い怖い怖い怖い怖い怖い……

流れている血が血が…

降っている血の雨が『自分の血』のような気がして恐ろしくてたまらない。
< 27 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop