傘をどうぞ。
「いつからこんな独り言多くなったんだろう…」

置いてあるコップを掴みながら、考えた。

答えが出ることはもちろんなくて、

一人で居る恐怖と寂しさを

紛らわすため大げさにため息をついた。

「はあ…。」

コップに水道水を流しこむ。

蛇口から透明な水が出てきたことにホッした。

「赤いわけないか…」

大丈夫、これはただの水だし血なわけがない。

透明な水を見つめ、一気に飲んだ。

「はぁーっ」

昨日、あんなに走ったから体が水を求めていたみたいだ。
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