傘をどうぞ。
「お客様にあった特別な傘をお売りしています。お持ちいたしましょうか?」

彼女は、僕が右手に持った使い込んだビニール傘を眺めながら言った

特別な傘とはどんなのだろうか。

こんなに不思議な店で売られているものは気になってしまう。

ちょうどビニール傘も古いし傘を買うことにしよう。

「お願いします」

「少々お待ち下さい。」

彼女は店の奥に入っていった。

改めて店を見回す。

お洒落で素敵だけれどやっぱり空気が不思議だ

外と店内では全然違う。

外か…雨はもうやんでいるのかな

僕は小さな天窓に目をやった
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