卯月の恋
ややあって、玲音は私の方に向き直った。
それから、腕をのばして私を抱き寄せる。
玲音の腕に頭を乗せて、胸に頬をくっつけたら、不思議と懐かしい気持ちになった。
今日が初めてじゃないみたい。
まるで何年も何十年も、毎晩こうして寝ていたように。
「落ち着く」
嬉しくなって私が呟くと、玲音がうん、と小さく頷く。
「あったかい」
「うん」
「玲音?」
「なに?」
「あのね、好き」
「うん」
「おやすみなさい」
「おやすみ」
私は目を閉じた。
閉じた拍子に、涙が一粒、つぅーっと流れ落ちた。
心から好き。
あなたが私を好きじゃなくても。
玲音。
私に恋を教えてくれて、
ありがとう。
それから、腕をのばして私を抱き寄せる。
玲音の腕に頭を乗せて、胸に頬をくっつけたら、不思議と懐かしい気持ちになった。
今日が初めてじゃないみたい。
まるで何年も何十年も、毎晩こうして寝ていたように。
「落ち着く」
嬉しくなって私が呟くと、玲音がうん、と小さく頷く。
「あったかい」
「うん」
「玲音?」
「なに?」
「あのね、好き」
「うん」
「おやすみなさい」
「おやすみ」
私は目を閉じた。
閉じた拍子に、涙が一粒、つぅーっと流れ落ちた。
心から好き。
あなたが私を好きじゃなくても。
玲音。
私に恋を教えてくれて、
ありがとう。