卯月の恋
『玲音おはよう。会社に鍵があったみたいなので、今から会社に行きます。昨日は本当にありがとう。借りてた服は洗濯して木曜日に返します。すみれ』



スケジュール帳を一枚やぶって置き手紙をし、玲音が洗濯してくれたワンピースに着替えると、そっと部屋を出た。


本当はずっといたかったけど。
それは叶わないことだから。


今するべきことに集中しよう。
そうでないと、私はここを出ていけないから。


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