君と二人で奏でる音
プロローグ
「ふぁあ…」
暖かい春の日差しに照らされる、
窓際の私の席。
六時間目ということもあり、
つい眠たくなってしまう。
私は眠気を覚ますため、
ノートを1ページめくってみる。
そこに、思い付いたままのことを書き起こしていくのだ。
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反対斜線のきみには届かない
私のこの思いなんて
変わる難解な心を
どうか解いてみせるよ
分かってる
君の目に私が映っていないこと
分かってる
まだ諦めきれていないこと
知らないうちに大きくなりすぎたこの思い
見つめているしかできない一人の片想い
叶わないよ この恋は
敵わないよ あの子には
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ささっと書き上げたのは、
私の心をひたすらにぶつけた、詞だった。