笑って抱きしめて
「ぃったー。」
「ったく、もうちょい色気ある声出せねぇの?」
バランスを崩した私と橘は
二人でベッドにダイブした。
守ってくれたのはいいんだけど、
「色気のある声って、失礼ね!!
私そんなキャピキャピしてるように見える?」
あの発言はヒドくない?
もともとこういう声なんです。
「っていうか、近い。
橘、離れていて。」
橘と私の距離はわずか10センチ。
どちらかが少しでも動くと触れてしまいそう。
「なに、意識してんの?」