「人」拾いました。拾われました。
胡蝶は放課後に蛍を教室にとどまるように
セッティングしてもらい教室へ向かう
俺の出来ることは気持ちを包み隠す蛍に伝えることだけだ
気持ちを引き締めて教室のドアを開ける
ガラガラ〜
蛍は胡蝶がきたと思いこちらに振り向く
だが、俺だと認識して表情が固まってしまう
蛍は胡蝶と俺の計画に気づいたようだ
息を吸い込み蛍に告げる
「蛍、俺のとこに戻ってこい。
親父の戯言なんか聞くな。婚約者がいるとかいないとか関係ない。俺に相応しいとか相応しくないとか考えるな。俺はお前が隣にいるだけでいいんだ。お前がいない生活は限界だ、飯も食う気がしいない。」
「本当にいいの?私が傍にいて。」
こいつは何言ってんだ
俺が傍にいて欲しいだけなのに
蛍から俺のことが好きと言われた嬉しさから
蛍を抱きしめた
ヒクッ……
おいおい、なんで泣いてるんだ?
俺に抱きしめられて嫌だったとか?
いや、そんなはずないよな
俺のことが好きなんだろ……
たずねると
気持ちが通じ合える嬉しいだと!
可愛いこといってくれるな!
蛍とのキスは癖になりそうだ
そろそろ呼吸が辛そうだな
「ん……はっ……」
また、真っ赤になってるな( 笑 )
ぷるぷる〜♪
ディスプレイには、稔の名前が表示されている
チッ、あいつら俺の邪魔をしやがって
テンションの高い2人が教室にやってきた
こいつらに付き合うことを報告させられた
胡蝶と稔が付き合ってるだと!?
お前ら俺に一言も話してねぇじゃねえか!
なに幸せそうにしてるんだよ!
「佳祐、蛍を泣かすような事があったら包丁もって向かいに行くわよ。」
胡蝶に殺されそうだな俺……
大切にするつもりだけどな
蛍のことだから
親父の所に行きそうだから止めておかないとな。
俺と蛍が一緒にいる所を他の生徒に見られるとまずいから
先に車で家に帰ることにする