王子様の本性暴きます
「あんたなんでここっ…もがっ!!!」
「しー。今授業中なんだから」
一ノ瀬の手が私の口を塞ぐ
はっ!そうか!
いま他の人は授業してるんだ!
大人しくなった私から手が離れた
「顔、真っ赤だけど大丈夫?」
「うるさいっ…//」
「なんでここにいるの??」
疑問に思っていたことを口に出す
「やさし〜い俺だから、カバン持ってきてあげたんですー」
片手をぶらぶらと揺れる手は私のカバンを主張する
「あ、ありがと…」
カバンを手渡され、素直にお礼を言う
「怪我は?」
「なんかたんこぶできたみたい」
そう言うと一ノ瀬が私の頭に触る
「ほんとだ。
もっと能天気な頭になってないといいな」
「なってないし!!むかつくなあ!」
「怪我したのだって考え事してたからだもん!」
「うっわ、怒った顔ぶさいく〜」
「なにそれ!?!?むかつく!!」
「あははっ!」
笑った一ノ瀬は、いつもの笑顔なんかよりすごい自然でびっくりした