いと。
「愛。」
歩み寄り、膝をついて静かに声をかけるが…小さく横たわった彼女から返事はなく…。
「愛、ごめん。俺は…自分が許せなくなったんだ。一番そばで愛を見てきたのに今回のことを防いでやれなかった自分が。」
小さな肩が、ピクリと動いた。めまいに顔を顰めながら静かにゆっくりこちらを向いた愛は、その瞳に涙を溜めていた。
「…病院のベッドに寝かされた愛を見た時、一瞬で腹が立ったよ。自分に。
それを隠そうとしてムリに笑って …愛は俺に距離と罪悪感を感じたんだろ。
…ごめん。ちゃんとそう言えばよかった。」