いと。

「………あ、そっか…。」

髪を洗おうと思い、頭に手を伸ばして違和感があることに気づく。

そうだ。午後イチで髪切ったんだった。

曇った鏡をキュッと手で拭うとそこに映る私はもう薫の好きなサラサラのロングの私ではない。

彼より短いショートボブの、以前よりちょっと幼く見えるようになった私だった。


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