いと。
並んで歩いて帰るのは、ちょっと気恥ずかしかった。
話をちゃんと聞かずに飛び出したことを謝ると、「それだけオレが無神経だったんだ。愛は悪くない。」そう言って私を庇ってくれた。
『気づいたら父親がLINKに手を下していて、愛の苦しそうな顔を見たら正直焦った。』
そう言った。
………やっぱりちゃんと話を聞くべきだった。辞めさせたということを、彼は知らなかった。
確かに、街で会ったあの時…LINKを辞めたと言ったら驚いた顔をしていた。
つまり彼は私のためを思って戻してやりたいと考えてくれていたんだ。
「…LINKは大好きで大切な居場所でした。でも戻りたいとは思ってません。
どうやったらあんな風に自分の居場所を作っていけるか、持てるのか。それが今私が考えなきゃいけないことです。」
誰かに振り回されたりするのではなく堂々と自分で選んだ自分の道を。