いと。

『愛に、よく似た背格好の女性がいたという話を聞いたんだ。』

細身で色白の、肩にかかるくらいの髪だったそうだ。

この手の話は散々聞いた。

何度空振りしたかわからない。

でも今はそういう情報をしらみつぶしにあたるしかなかった。

『メグミと名乗っていて、どこかの宿泊施設にいるらしい。行って調べてくれないか。』

そう言われ新幹線のチケットと予約済みという旅館のメモを渡されたのは一昨日…

『メリークリスマス』

そう言われたクリスマスイブのことだった。


< 492 / 561 >

この作品をシェア

pagetop