いと。

「……ん。」

求められ続けた果てに力尽き、失った意識を取り戻したのは明け方近くだった。

…あれ?いつの間に寝ちゃった?

………下着、どこだっけ…。

上半身を起こし、胸を隠すように腕で覆ってベッドを抜けようとすると、

「きゃあっ!」

強い力で引き戻され、後ろから抱きしめられた。

「…逃がさないよ?愛。」

その顔は薄闇の中でも得意気だとわかる。

「わ…私、今日仕事っ!」

「まだ朝にもなってないよ。それにちゃんと間に合うように車で送るから心配いらない。

もう少し寝な?」

優しい囁きを耳に響かせ、ふわりふわりと頭を撫でられると…私はまたそろりと忍び寄る睡魔に思考を奪われ、

愛しい胸の中で眠りに落ちていった。


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