いと。

珍しく雪のちらついてきた中、レストランを後にする。

そこは両親が新たに、再び夢を持って開く店だったという。

『離乳食も任せろ。』

そういう父はもうすでに孫たちとの食卓を思い描いている様子だった。

それを隣で微笑んで見つめる母は、とっても穏やかで幸せそうだった。

きっとこれが、本来のふたりの姿なんだと改めて思う。


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