いと。

「じゃあね。」

いつものように店の前で私を見送る薫に笑顔を向けて自宅へ帰る。

薫と出会ってからというもの仕事も恋もそれまでの人生ではありえないくらい充実していて、


私はとってもとっても、満たされていた。


だから、………ね。


この日々が崩れてしまうなんて……


そんなこと、想像すらしなかった。


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