ベターな気持ち。〜君との約束〜
我ながら、転校生に見惚れてしまう。
フイっと首を傾げた転校生君。それと同時に私とパチっと目が合ってしまう。
ん…?誰かに似てる。
直感にそう思った瞬間だった。
何事も無かった様に、転校生君はすぐに目線を外した。
「市ノ瀬潤(イチノセ ジュン)です。宜しく。」
サラッと放った自己紹介が、またもや女の子のハートを鷲掴みした様だ。
もうクラス中からは、ハートがバンバン放たれている。
ちょっと呆れたけど、一時はその中に自分も入っていた。
ちょっとそれが、悔しくて転校生君から目線を外して。
今日の空模様を観察することにした。
だけど、周りからコソコソと
"超かっこいいじゃん!"
"ヤバイ!"
"絶対おとす!"
そんな女の子達の恋模様まで、観察しちゃったみたい。