ベターな気持ち。〜君との約束〜

やっとホームルームが終わって、この嫌な時間が終わると思ったのに…甘かった。




先生の終わりの挨拶と共に、一斉に駆け寄って転校生君の周りを囲む…女子、女子、女子…

騙されちゃダメだよ?
心の中で忠告しているモノの、もう手遅れ。騙されちゃってるよ。可哀想に…。

でも大丈夫。もうすぐ本性出すから。




今か今かと、転校生君がさっき私にした態度をするのを待っているのに…

一向にその気配がない。
あれ?あれれれ?




さっきとは一変して、爽やか君の笑顔を皆に振り撒いている。

なにあの爽やか顔。かっこいい…けど、認めるもんか。




皆…騙されちゃってるよ。というか、早く本性出しやがれ!

そう思っても無駄だと気づいた私は、また空を見る。

今度はタンタンしない様に、気をつけながら…




横目で転校生君を見る。

いつまで持つか…その爽やか顔。そんな自分への賭けを作り、当たったら今日はアイスを買って良しとした。

爽やか顔はすぐ剥げる!って方に賭けた。




だけど…今日1日その爽やか顔は剥げることが無かった。


あぁ…アイスが…


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