ベターな気持ち。〜君との約束〜

そんなこんなで、転校生君を避けながらやっとの思いで半日を過ごした。




「何で俺のこと避けるの?」

「嫌だからに決まってるでしょ。」

「俺、あんたに嫌なことした覚えないんだけど?」

「あっそ。」

あなたが言った"あっそ"にムカついてるんだから。だから、やり返してやったの。"あっそ"って。




だけどそれは転校生君には、全くと言って良いほどきかなかったみたい。

ほらだって"ガキみてぇ"って顔で、また笑ってるんだもん。

なんか、調子狂っちゃうよ。




気のせいかもしれないけど、他の女の子と私…接し方が違う気がするんだ。

他の女の子の前では、あんなに爽やか君なのに、私の前では…性悪なんだもん。

こっちが言いたいよ"あんなに嫌なことした覚えないんだけど"って。




よーく考えてみても、分からない。

転校生君には昨日の朝まで会ったこと無かったし、その後も恨まれる様な事はしていないと思う。

んー。なんだろ。

ただたんに、私が転校生君を気に入らない様に、転校生君も気に入らないだけなのかも。



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