ベターな気持ち。〜君との約束〜
「ベンチ君ってどういつヤツ?」
「へっ!?」
「へっ!?じゃねーよ。アホ。」
「アホじゃない!ベンチ君はあんたと正反対だから。」
「じゃぁ、太ってて、キモくて、バカ?」
はぁぁ?
「んな訳ないでしょ!」
「だって俺と正反対って言ったじゃん。」
「ベンチ君は、とにかくかっこいいの!」
「へぇ。じゃぁ、見してよ。」
「はっ!?」
「じゃぁ、明日の朝S駅に8時集合ってことで。」
「はっ!?」
「バイバイ。」
えっ?
潤はヒラヒラと手を振って、帰って行った。
なんだあいつ…
ポカーンとしている私に、奈美は手をフリフリしながら
「アホさと!」
へ?
「あぁ、奈美。」
「帰ろう。」
「うん。」
私は奈美に連れられて、ファミレスに連行された。
「さとって、いち様のこと好きなわけ?」
…?
「いち様?」
「さと知らないの!?皆市ノ瀬君のこと、いち様って呼んでるんだよ。」
「はぃ!?」
「だからぁ、いち様は市ノ瀬君だってば。どんだけ鈍いんだよ。」