ベターな気持ち。〜君との約束〜


……

こんな事あり得る?




「どーも。」

うそっ…

「どーも?」

夢?幻?




「おい!お前さっきからシカトすんなよ。」

えっ!?

「あぁっ!ごめん。」

潤の声で我に返る。




クスクス。

そうに目の前で笑ってる…愛しい人。

私…わたし…

ベンチ君に話しかけられちゃった…

"どーも"って

二回も…




こんなのあり得ないって思ってた。

ずっと見ているだけだと思ってた。

どこかで期待はしてたけど、やっぱり現実になると上手く話せなくて…




あれから何回か会話をしたけど、はっきり覚えてない。

なんで、こんな素敵な会話を覚えてないの!

私のバカぁ!

上の空で、もう天国にだって自分から飛んで行っていいくらい。

素敵な時間で、夢の時間だった。




いつの間にか、教室でちゃっかり教科書開いて授業を受けていた。

ポワーンとした私を引きずるように、潤が学校まで連れて行ってくれたようだ。


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