今宵秘密が暴かれる。
「……ンな戯言を俺に信じろと?戯け」
…おお、予想通りの返答。
「いいぜー、別に信じなくてもな。
どーせ俺は行く宛も何もないんだ。
いっそのことお前に斬られて、さっさと死ぬのもいいかもな」
俺ははっきり言って、嘘で塗り固められた“事情”
しか話していない。
が、これに関しては嘘の中の数少ない事実だ。
俺には行く宛もない。
働くツテなんてのもないもんで、これから先ココで生きていくための術も知らねぇ。
斬られて死んだ方が楽になれるし
いいのかもしんねぇな…。
俺が土方の目を見て声には出さずそう言うと、奴は少し考える風をした。