今宵秘密が暴かれる。


「但し、ここの一員となれば裏切りは疎か、局中法度を破った者は切腹だ。




どうする?テメェのことだ。テメェで決めろ」




…………なんだこの人。













めっちゃいい人じゃねーか!




いつしか聞いた話の中では、土方歳三は鬼の副長だとか残酷冷酷、というような言葉ばかりが並んでいた。





しかし、




(世の中実際に見なければ分からないコトも
沢山あるっつーことか…?)






「土方………。いいのか?俺なんかが新………壬生浪士組の隊士になっても…」




そうだ。俺は名しか言ってねぇ。
その名も偽名だ。
それに…隠していることも沢山ある。



俺の全ては偽りで固められてるようなもんだ。




その罪悪感に思わず俺は聞き返してしまった。



だが……。






「別に、好きにすればいい。あと、土方じゃない。土方“さん”と呼べ。上を敬え。
分かったか?」







……あんな“こと”が起きて
俺はこれからどーなることかと思ったが、



こりゃあ、俺の人生も




「……………おうっ!」








まだ終わっちゃいねぇのかもしんねぇな___




< 19 / 61 >

この作品をシェア

pagetop